予想通り、3月10日、Tくんが東大に合格しました。

Tくんを初めて教えたのは、4年近く前のこと。
彼はまだ中3でした。
私は第1印象で「将来この子が行く大学は東大だな」、直感的にそう思いました。

まずは難関都立高校に合格。
それからじりじりと力を伸ばし、高3の春の段階では学校でもトップクラスに。
模試の偏差値から見てもかなり状態は良く、「ああ、このまま行けばたぶん合格だな。」と安心していました。

課題は、学力のピークを高3の最初に迎えてしまわないこと。夏頃から伸び悩んで長いスランプに陥ったりしないようにすること。
Tくんは穏やかな性格で、いつでも冷静沈着。高校生とは思えないほど情緒が安定しているのが強みで、ペースを崩すことなく淡々と走り続けるマラソンランナーように勉強し続けたおかげで、スランプとは全く無縁のまま冬を迎えました。

センター試験前は教科によって「満点」を目標にした指導をしました。
できる問題を取りこぼさない、ミスをしない、というのがテーマでした。
結果、実際に満点の教科もあり、総得点は当然のように9割以上になりました。

東大はもちろんニ次試験が決勝戦となるわけですが、この対策として時間をかけて徹底的に過去問を解きました。
ほぼマンツーマンで記述練習を繰り返したところ、Tくんはぐんぐん力をつけていきました。

「Tくんが書く→私が添削してヒントを与える→Tくんが書き直す」
このシンプルな方法で過去問を解き続けた結果、最初のうちはかなり模範解答からずれた文章を書いていたTくんが、徐々に模範解答に近い記述ができるようになり、入試直前には「模範解答よりいい文が書けてるんじゃない?」と言うほどになりました。
この段階で私は合格を確信しました。

高3になったばかりのころTくんにセンター試験の過去問を解いてもらったら、かなりの高得点が取れました。
そこでセンター試験対策は後回しにしてセンター試験直前にやることにして、春からニ次試験対策としての記述練習を続けてきました。
今振り返れば、それが良かったのかも知れません。二次試験対策を先にしたことで、東大の難問に対応できるだけの記述力をつけるのに十分な学習量が取れたのです。

おそらくセンター試験で満点近く取るのは東大を受ける子たちの中ではさほど珍しいことではないので、受験勉強の全体の中に占める割合としてどれだけ記述対策を充実させられたかどうかが合否の明暗を分けるのだと思います。

今年から受験生たちにはおやつのう~おの「合格メダル」をプレゼントしていますが、Tくんはこの「合格メダル」に東大現役合格という輝きを与えてくれました。

これからもTくんの後輩の受験生たちにこのメダルをプレゼントし続けることをドルフィンの伝統にしたいと思います